青竹の枝折戸を制作しました|手仕事で仕上げる竹の扉
/井上 定治
今回は、青竹を使用した枝折戸(しおりど)を制作しました。
枝折戸は竹垣とは異なり、庭や露地の出入口に設ける「竹の扉」として使われる伝統的な建具です。
◼️枝折戸とは|竹でつくる軽やかな扉
枝折戸は、主に和風庭園や茶庭で使われるシンプルな扉で、
•軽量で扱いやすい
•視線をやわらかく遮る
•空間に抜け感を生む
といった特徴があります。
門扉のような重厚さではなく、「仕切りながらも開かれた印象」をつくる建具です。
◼️制作のポイント|菱形編みと手結びの美しさ
枝折戸は、細く割った青竹を斜めに編み込んだ菱形模様が特徴です。
■ ディテール
•交点はすべて黒シュロ縄で手結び
•均一なピッチで整えることで、端正な表情に
•竹の幅・厚みを揃え、精度の高い仕上がりに
一つひとつの結束を手作業で行うことで、
既製品にはない緊張感のある美しい面に仕上がります。
◼️青竹ならではの魅力|時間とともに変化する素材
青竹を使うことで、設置直後は鮮やかな緑が空間のアクセントになります。
その後、
•徐々に色が抜けて落ち着いた飴色へ変化
•周囲の景観に自然に馴染む
•経年変化を楽しめる素材
として、長く使うほど味わいが深まります。
◼️枝折戸の用途|外構・庭・店舗に最適
枝折戸は以下のような場面で活用されています。
•茶庭・露地の入口
•和風住宅の外構
•飲食店・旅館のアプローチ
•空間のゆるやかな仕切り
竹ならではの軽やかさが、空間に奥行きと品の良さを与えます。
◼️まとめ|竹の扉は細部の精度が仕上がりを左右します
枝折戸はシンプルな構造ですが、
•編みの精度
•結束の強さ
•全体のバランス
によって印象が大きく変わる、非常に繊細な建具です。
竹定商店では、用途や設置環境に合わせた特注の枝折戸制作にも対応しております。
和の外構や竹を使った空間づくりをご検討の際は、ぜひご相談ください。
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数寄屋建築の内装に本煤竹を採用いただきました
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祇園の飲食店に青竹の犬矢来を納品|ガスメーター点検用の扉付き特注仕様
京都・祇園エリアの飲食店様へ、青竹の犬矢来(いぬやらい)を製作・納品させていただきました。 祇園の町並みに調和する外観づくりとして、天然の青竹を使用。 鮮やかな緑が印象的な、京都らしいファサードに仕上がりました。 ◼️祇園の景観に合わせた青竹の犬矢来 犬矢来は、町家の外壁を守るために設けられた伝統的な竹の意匠。 現在では、祇園の飲食店・料亭・町家改装店舗の外構デザインとして広く採用されています。 青竹ならではの瑞々しい色味は、施工直後が最も美しく、 その後は時間の経過とともに落ち着いた飴色へと変化します。 天然素材だからこそ味わえる、経年変化も魅力のひとつです。 ◼️ガスメーター確認用の扉を設置(実用性と意匠性の両立) 今回の案件では、内部にガスメーター等の設備機器があったため、 一部に点検・確認ができる開閉式の扉を設けました。 外観を損なわないよう、 •竹の流れを揃える •曲面のラインを崩さない •金物を極力目立たせない といった点に配慮し、意匠と実用性を両立させています。 飲食店の外構では、設備点検のしやすさも重要なポイントです。 ◼️替折釘(かえおれくぎ)を使用した本格仕様 固定には、伝統的な替折釘(かえおれくぎ)を使用。 替折釘は、見た目の美しさだけでなく、 竹の収縮や経年変化にも対応しやすい固定方法です。 細部の納まりこそが、完成度を大きく左右します。 ◼️現場での最終仕上げ対応 今回の現場では、柱に一部出っ張りがあったため、 最終の仕上げ加工は現場にて微調整を行いました。 犬矢来は曲面構造のため、 下地や柱の状況によっては、現場対応が必要になるケースもあります。 竹定商店では、採寸から製作、現場での最終仕上げまで一貫対応。 祇園のように景観条件が厳しいエリアでも、柔軟に対応いたします。 ◼️祇園・京都で犬矢来の製作をご検討の方へ •祇園エリアでの飲食店開業 •町家改装に伴う外構リニューアル •京都らしいファサードデザインを検討中 •ガスメーター等を隠しつつ点検可能な仕様にしたい このようなご相談がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。 青竹の犬矢来は、 京都の伝統と現代の機能性を融合させた外構デザインです。 祇園の街並みに調和する、本物の竹意匠をご提案いたします。/井上 定治 -
時代劇用の竹水筒を製作|リアルな質感を追求した枯竹仕上げ
この度、時代劇で使用される竹の水筒(竹筒水筒)を製作いたしました。 映像作品において重要なのは、単なる竹製品ではなく、 時代背景に馴染むリアルな質感と経年感です。 竹定商店では、演出意図に合わせて素材選定から仕上げまで行っています。 ■ あえて「枯れた竹」を使用する理由 今回の竹水筒では、青竹ではなく、あえて枯れた竹(古色感のある竹)を使用しました。 新品の竹は美しく整っていますが、 時代劇の世界観には使い込まれた風合いが求められます。 枯竹特有の •落ち着いた色味 •表面の自然なムラ •ややくすんだ質感 •経年変化を感じさせる節の表情 これらが、画面に映ったときの説得力を生み出します。 ■ 映像小道具としての竹製品 竹の水筒は、武士や旅人の携帯道具として登場することが多い小道具です。 ・吊り下げ紐の取り付け位置 ・差し込み口の角度 ・節の見せ方 ・削りの荒さ 細部の仕上げが、映像のリアリティを左右します。 竹定商店では、建築用竹材だけでなく、 時代劇・映画・舞台美術向けの竹小道具製作にも対応しています。 ■ 竹材のプロが作る「本物の風合い」 量産品では再現できない自然素材の表情。 竹林から素材を選び、 加工し、 あえて“整えすぎない”。 これが本物の質感を生み出します。 ■ 映像・舞台美術関係者様へ •時代劇用竹小道具の製作 •経年感を出した竹素材の加工 •古色仕上げの竹建具・竹装飾 など、ご相談ください。 竹の専門店だからこそできる、 “リアルな竹”をご提供いたします。/井上 定治 -
竹粉を竹林へ還元|竹定商店が実践する循環型の竹林整備と土壌改良
竹を加工する際に発生する「竹粉(たけこ)」。 通常であれば産業廃棄物として処理されることもある副産物ですが、竹定商店ではこの竹粉を竹林へ還元し、土壌改良材として活用しています。 ■ 竹粉とは? 竹を製材・加工する際に出る削り粉やチップ状の素材を「竹粉」と呼びます。 自然由来100%の有機素材であり、適切に活用することで土壌環境の改善に役立ちます。 ■ 竹粉を竹林に撒く理由 ① 土壌改良効果 竹粉は微生物の働きを活性化させ、土壌の通気性や保水性を向上させます。 特に踏み固められた竹林の地面では、土が硬くなりがちですが、竹粉を撒くことで土壌が柔らかくなり、健全な竹の生育環境を整えることができます。 ② 有機物循環による竹林再生 伐採 → 加工 → 竹粉発生 → 竹林へ還元 この循環により、竹資源を無駄なく活かす持続可能な竹林経営を実践しています。 ③ 放置竹林対策への貢献 竹林整備と同時に土壌改善を行うことで、健全な竹林の維持管理が可能になります。 これは、放置竹林問題の解決にもつながる重要な取り組みです。 ■ 竹を「使い切る」ものづくり 竹定商店では、インテリア・エクステリア用竹材の製造だけでなく、 •竹林の整備 •竹の伐採・製材 •副産物(竹粉)の再活用 までを一貫して行っています。 竹を単なる建材として扱うのではなく、資源として循環させることを大切にしています。 ■ まとめ|竹林整備 × 土壌改良 × サステナブル 竹粉を竹林へ撒くことは、小さな作業の積み重ねですが、 未来の竹林を育てる大切な工程です。 竹を使うことは、竹林を守ること。 そして、竹を余すことなく活用することが、真のサステナブルにつながります。/井上 定治 -
飲食店の壁面を彩る、竹×エポキシの特注アートワークを制作しました
この度、飲食店の壁面装飾として特注の竹アートワークを制作いたしました。 本作品は、輪切りにした竹の中へ指定色のエポキシ樹脂を流し込み、一つひとつ丁寧に仕上げたオリジナルデザインです。 最後に木枠で囲うことで、アートピースとして完成させています。 竹の輪切りとエポキシ樹脂の融合 使用しているのは、表情豊かな天然竹。 竹を輪切りに加工し、その内部に色指定されたエポキシ樹脂を流し込むことで、透明感と奥行きのあるデザインに仕上げました。 エポキシは、以下のような特長があります。 •鮮やかな発色が可能 •光を受けることで美しい透過性を演出 竹の自然な質感と、樹脂のモダンな質感が組み合わさることで、和と現代性が融合した壁面アートとなっています。 飲食店の内装に“印象を残す”壁面デザイン 飲食店の内装デザインにおいて、壁面アートは空間の印象を大きく左右します。 •店舗コンセプトに合わせた色指定が可能 •ロゴカラーやブランドカラーを反映できる •照明との組み合わせで表情が変わる 今回のアートワークも、店舗コンセプトに合わせた配色で設計。 単なる装飾ではなく、空間のアイコンとなる竹インテリアとしてご採用いただきました。 一点一点、手作業で仕上げる特注制作 竹の選定から加工、エポキシの流し込み、固定、木枠の製作まで、すべて手作業で行っています。 エポキシは流し込み後の硬化管理が重要で、気泡や色ムラが出ないよう細心の注意を払いながら仕上げます。 最終的には木枠に納め、壁面アートとして設置可能な状態で納品いたしました。 飲食店の内装アートや壁面装飾をオーダーメイドで制作したい方は、ぜひご相談ください。 竹を活かした店舗内装・壁面アートのご相談承ります 竹定商店では、 •飲食店の壁面アート •ホテル・商業施設の装飾パネル •竹と樹脂を組み合わせたデザイン提案 •店舗ブランドに合わせた色指定制作 など、特注の竹インテリア・竹アートワーク制作を承っております。 空間の価値を高める竹デザインをご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。/井上 定治