【京の名匠認定】輪竹(樽のタガ)を極める職人・井上静一の仕事

/井上 定治

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このたび、当社の職人・井上 静一(いのうえ せいいち)が、
長年にわたる竹加工技術とその功績が評価され、「京の名匠」に認定されました。
井上は、樽のタガ(輪竹)加工を専門とする職人です。
輪竹は、高度な技術を要する加工であり、
素材の選定から仕上げまですべての工程に経験と勘が求められます。

・昔ながらの技法を守り続ける、妥協なき輪竹加工
井上の仕事の根底にあるのは、昔ながらの技法を重んじる姿勢です。
効率や見た目だけを優先せず、
竹の繊維の向き、湿度、わずかなクセまでを見極めながら加工を行います。
一切の妥協を許さないその姿勢から、
酒樽や伝統産業関係者をはじめ、多くの取引先から厚い信頼を寄せられてきました。

・丁寧さと仕事の早さを両立する職人技
井上の仕事は、ただ丁寧なだけではありません。
仕上がりの美しさと、安定した仕事の早さも高く評価されています。
輪竹は一つひとつ微調整が必要なため、
経験の浅い職人では時間がかかり、品質も安定しません。
長年現場で培った感覚と技術があるからこそ、
高い精度を保ちながら、確実に仕上げることができます。

・竹定商店が守り、次世代へつなぐ技術
竹定商店では、井上静一をはじめとする職人の技術を、
一過性のものにせず、次世代へと継承していくことを大切にしています。
輪竹加工は、今では担い手の少ない貴重な技術です。
私たちは、こうした職人の仕事を正しく伝え、
これからの建築・内装・伝統産業の中でも活かしていきたいと考えています。

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