嵐山の自社竹林で行う竹の伐採|竹材の品質を左右する「切り時」

/井上 定治

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竹定商店では、京都・嵐山にある自社竹林にて、毎年この時期に竹の伐採作業を行っています。

竹は一年中いつでも切れるように思われがちですが、実は「切り時」が非常に重要な素材です。
竹の伐採時期は「秋〜冬」が最適
竹の伐採は、秋から冬にかけての限られた期間に行うのが基本です。
この時期は竹の含水率が下がり、デンプン分も少なくなるため、
•腐りにくい
•カビが発生しにくい
•乾燥後の割れや変形が起こりにくい
といった、竹材として理想的な状態になります。

反対に、春〜夏に伐採した竹は水分量が多く、劣化しやすいため、建築用・内装用としては不向きです。
嵐山産の竹が評価される理由
嵐山の竹林で育つ竹は、他地域の竹と比べて
•繊維が詰まり、重く硬い
•強度・耐久性に優れている
•青竹として使用した際、経年変化で美しい白色へと変化する
といった特徴があります。

その品質の高さから、著名な寺社仏閣や数寄屋建築では、嵐山産の竹を指定されるケースも少なくありません。
竹を傷めないための伐採方法
竹定商店では、伐採時の倒し方にも細心の注意を払っています。
竹を切る際は、株(根元)が搬出方向に向くように倒すことで、
•竹の運び出しがスムーズになる
•地面や他の竹に当たって傷が付くリスクを軽減できる
といったメリットがあります。
こうした一つひとつの工程が、最終的な竹材の品質に直結します。
竹定商店では、嵐山の自社竹林での管理・伐採から加工まで一貫して行うことで、
設計者・デザイナーの皆さまに安心して使っていただける竹材をお届けしています。

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