酒樽づくりを支える「輪竹(わだけ)」製造の最盛期を迎えています

/井上 定治

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竹定商店では現在、酒樽のタガ(輪竹  わだけ)の製造が最盛期を迎えています。
輪竹は、酒樽の胴部分をしっかりと締め、樽の形状を保ち、密閉性を高める重要な部材です。

見た目の美しさはもちろん、強度と柔軟性を兼ね備えた竹の特性が求められるため、一本一本を職人が丁寧に選別・加工しています。

年間では約10,000本もの竹を使用し、主に京都と秋田の製樽業者様へ納品しています。
節の位置や厚み、曲がり具合に至るまで細かく選定し、酒樽づくりに最も適した品質に仕上げています。

日本の伝統酒文化を支える酒樽。その裏側には、竹職人の繊細な手仕事と、自然素材である竹のしなやかな力が息づいています。

ちなみに、「タガが外れる」ということわざの“タガ”とは、この輪竹のこと。
竹が緩めば樽が崩れるように、気の緩みを戒める言葉として今も使われています。

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