京都の町家景観を守る黒い犬矢来

/井上 定治

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黒塗装の犬矢来を製作しました。
通常、犬矢来は青竹や白竹を用いることが多いのですが、今回は設置場所の街並みに調和させるため、竹を黒く塗装しています。水道メーターなどを隠す目的で設置するため、竹と竹の間に約10mmの隙間を設け、必要に応じて中が見えるように工夫しました。また、傾斜地に設置する予定のため、下部を斜めにカットして地形に沿わせています。

犬矢来は本来、犬の小便から壁を守るために設置されたことが名前の由来とされています。現在では京都の町家や路地に欠かせない景観要素として受け継がれ、街並みを彩る大切な意匠となっています。

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